お庭のこと

エクステリア業界で設計のお仕事をしている僕が、これから家を買うことを考えている人のために「考えなければいけないこと」を伝えるためのブログです。お庭のことをわかりやすく説明します。

アスファルトのこと 1、アスファルトとは。北海道とアスファルト。

お家の駐車場を作ろうとしたとき、

北海道において最もポピュラーな舗装材はアスファルトです。

このアスファルトは、コンクリートとは違うものですので、

たまに混同されておられる方がいらっしゃるので、気を付けましょう。

さて、アスファルト舗装のこと、皆さんはどの程度知っていますでしょうか。

ここでは、アスファルトのこと、北海道の舗装事情、

このあたりを完結に説明してみようと思います。

 

アスファルトって何?】

簡単に、わかりやすくいうと、

アスファルト(ストレート・アスファルト)は、

原油を精製したときにできる一番重たいもののことを指します。

舗装材におけるアスファルト(アスファルト混合物)は、

ストレート・アスファルトに骨材(砂利、砂)を混ぜたものを指します。

低温で固体になり、高温で液体になるため、

アスファルト舗装を敷く場合、

高温の状態のアスファルト混合物を敷き、

それを冷まして使用できる状態にします。

冷めたらすぐにその上を通行できることが特徴です。

アスファルト混合物はたくさんの種類があり、

混ぜる砂利や砂の大きさ、フィラーによって、特徴が少しずつ異なります。

施工し始めてから使用できるようになるまでの時間が短いことも特徴です。

 

【北海道といえばアスファルト

北海道の戸建て住宅や集合住宅の駐車場を舗装する場合、

その多くがアスファルトを使用しています。

本州の多くの地域ではコンクリートを使用するのに対して、

北海道では多くの場合、アスファルトで舗装します。

なぜかは、下記から読み取ってみてください。

 

【北海道と本州で舗装材のシェアが違う理由】

簡単に言えば、

北海道でアスファルト舗装が好まれている理由は、

1.積雪がある。雪に覆われている期間が長い。

2.冬季間の地盤の凍結。凍害。初期凍害。

3.引き渡しまでの工事期間の短さ。冷めればすぐに使用できる。

こんな理由が挙げられます。

コンクリートをあまり使用しない理由は詳しくは書きませんが、

寒いのがよくない。と思っていてください。

冬場に地面が凍ると舗装と路盤(舗装の下地みたいなもの)の間に

隙間が生まれることがあります。

その隙間が、本州仕様の施工条件だと都合が悪かったりします。

そこに負荷がかかると、割れたり沈んだりする可能性があります。

アスファルトも沈んだり隆起します。

もちろん北海道でもコンクリート舗装(土間コンクリート)を

施工することもできます。

ただ、北海道仕様(厚くするetc.)にすると、とても割高になるので、

予算の都合でアスファルトを選ぶ場合も非常に多いような気がします。

これがおおまかな理由でしょうか。

 

アスファルト舗装と外構工事業者】

外構工事業者におまかせで駐車場の舗装プランを見積もってもらうと、

アスファルト舗装を提案されることがほとんどです。

要は選択肢としてもっともポピュラーだから提案します。

・金額

・施工期間

・施工実績

・アフターフォローのしやすさ

など、上記でも記したことと被るような理由はたくさんありますが、

とにかく「あたりまえ」だから 私たちは提案しています。

理由は実のところ特にありません。

歩行性、駐車場としての役割、

このあたりを現代生活に照らし合わせたときに

ちょうどいいから、アスファルト舗装をおすすめしています。

今後アスファルト舗装に代わる新素材が

安価で普及しない限りはこの現状から変化することはないでしょう。

日々材料の改良等はおこなっていますが、完成された舗装といえるから、

アスファルト舗装が普及していると思ってもらっていいと思います。

 

さて、次回は、そのアスファルト舗装のメリット、デメリットをお話します。

 

【さぶろくを知っているか】

僕の見解ですが。

北海道は「アスファルトの国」だったりします。

国道36号線、弾丸道路、あたりで検索するとよくわかります。

道民にとってアスファルトは馴染みのあるものなのかもしれません。

興味のある方は調べてみてください。

 

家を建てる前に、お庭のことを考えてみよう

【自己紹介】

エクステリア業に携わっています。

北海道の片隅で仕事をしています。

主に、CAD、設計、打ち合わせ、現場管理なんかをしています。

特別したいことだったというわけではありません。

基本的に労働に向いていない性格です。

 

【お庭のこと考えたことありますか】

「エクステリア」とか、「外構工事」とか、

おそらくですが、この業界に携わっていない方は、

普段の生活の中でこれらを考える機会はまずありません。

札幌の大通公園や地方の庭園、公園、建造物など、景色の一部として鑑賞する

ことで触れる機会はあるかもしれませんが、

それを自分の家の問題として考える機会は「その時」にならないとないと思います。

「その時」というのは、土地と家を購入するとき、もしくは購入したあと。

または、家族や親族の持ち家をリフォームする機会が訪れたとき。

この「その時」を迎えて、

これからお家のことで業者の方と打ち合わせをする段階で、

ここにたどり着いたあなたは、

ほかの人よりもちょっとだけラッキーであると、僕は断言します。

 

工務店ハウスメーカーの営業マンは庭のことを教えてくれない】

マイホームの購入を検討する人のほぼ100%がローンを組むはずです。

その時、たいてい、「外構工事は自分で見積取ってください」とか、

「ざっくりこのくらいあればこのくらいのことできますよ」なんて、

そこの工務店ハウスメーカーの営業マンから言われると思います。

自分で見積とってねと言われるのはまだ良いかもしれません。

あなたが信頼できる外構工事業者と巡り合えたらの話ですが。

 

営業マンの言う「ざっくりこのくらいあれば~」がとても危険です。

彼らは見積書をたくさん見る機会はあっても、

どのような手順で施工されていくのかを知る機会がありません。

つまり、知っているようで知らないのが現状のため、

また、家を売りたいがために、少なく見積もりがちです。

 

それを鵜呑みにしてしまうと大変です。

最後の最後に外構工事にかける予算を家の中のオプションに使用して、

いざ工事を依頼しようとしたときに資金不足に陥ります。

この状況をたくさん見てきましたし、たくさん愚痴も聞かされました。

 

家を買おうと思って相談しに行っている時点で、実は、

希望するお庭を手に入れるための道筋がはじめから成立していない。

それが多くの場合訪れる現実です。

 

【希望する庭を手に入れるために】

僕は、仕事を通してはじめましてとお会いする方々に、

上記のことを伝えたことはありません。

ただ、これを読んでくれた方々だけでも、お庭のことについて

ある程度マインドセットしてもらえる情報を置いておこうじゃないかと、

そう考えたわけです。

一個人として、偏ったことを記すかもしれませんが、

それが偏っているのかどうなのかを判断するのはあなたです。

そして、この情報は、工務店ハウスメーカー、外構工事業者の方々よりも

優位に立てるためのツールを提供するものではないので、

ここの情報を鵜呑みにして値引き交渉をしてみようとか、

自分の家は騙されていたんじゃないか? 問い合わせしてみようとか、

 そういうことに使わないでください。

 

ただし、

あなたがこのエクステリアというものに対してある程度の理解を

した状態でお家を建てることを検討できれば、

きっとあなたは心穏やかに引き渡しの日を迎えられるはずです。

 

一般人にとって一生涯で一番高い買い物は、きっと、家です。

その買い物の最中に、業者に対してマイナスの感情を抱くきっかけに

無知のままぶち当たるよりも、事前の知識ができあがっていれば、

今からでも「いい仕事」をしてもらえるための準備ができます。

 

これからここに記していくことは、

業者にいい仕事を依頼するための事前知識であり、事前準備であり、

業者にいかんなく技術を発揮してもらうための土台作りだと心得てください。

勉強するのは、買い物をするあなたです。 

 

あなたには食事に関する知識があります。

それは健康に過ごしていくため。

おいしいを知り、好みを知り、喜びを知るため。

さいころから教わり、プロにならない人生を歩んでも

日々その知識をアップデートしながら生きています。

 

あなたには衣類に関する知識があります。

季節に応じた衣類をまとい、

最低限、シーンに合わせた着こなしをできるようになっています。

そして時には自分自身を効果的に表現するためのツールとして利用し、

社会とつながっています。

 

だから同じようにお家に関することも、お庭に関することも、

人任せにしてはいけません。

あなたは自分の家を建てる時、自分の庭を造るとき、無知のままでいますか。

心豊かに生きるために、ちょっとだけ学びましょう。

僕はここで、そのお手伝いをします。